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セミナー・相談会レポート

2019/11/30(土)開催セミナーレポート

【第1部】給排水管更新工事~計画段階から施工完了までのポイント~【第2部】マンションの未来のために~今からやるべきこと~

開催日2019/11/30(土)
開催場所大宮ソニックシティ

【第1部】給排水管更新工事は「衛生面の改善」と(「漏水事故を防ぐ」「住環境の改善」の面で重要な工事です。また、各住戸の理解と協力を得るための合意形成も必要となります。【第2部】マンション「再生」が高経年マンションの課題となっている現状、建物をスラム化させないため「建物をいつまでどう守るか、それまでの維持修繕費をどうするか」管理組合で方向性を持つことが大切です。そのために、今からやるべきことを考えます。

水と配管の腐食の関係

プルベー図

【ランゲリア指数】 炭酸カルシウム(CaCo3)は水に僅かしか溶解せず、PH,アルカリ度、カルシウム溶解塩濃度、及び温度により溶解度が定まります。CaCo3が水中で溶解するか析出するかを示す指数を水質から算出する事が出来ます。この指数をランゲリア指数といいます。 Ⅰs=0 平衡 (安定) Ⅰs>0 過飽和 スケール傾向 Ⅰs<0 不飽和 腐食傾向 これを、より定量的、長期的に判定する指数として、安定指数(SⅠ)を用いる事があります。 SⅠ=2pHs-pH SⅠ>6 腐食傾向 SⅠ=6 安定 SⅠ<6 スケール傾向 CaCo3が鋼表面に析出し、緻密な皮膜を形成すれば、電池作用による腐食が消滅します。Ⅰs>0(スケール傾向)に於いては一般に腐食が生じにくく、Ⅰs<0ではスケールが生じ難い反面、腐食が生じ易くなります。

管材と負所に対する水質の許容範囲

管材と腐食に対する水質の許容範囲について一覧表に纏めました。

錆、赤水対策の工法比較

受水槽・高架水槽などの維持管理基準についての要約すると、 ①水槽内外の点検は常時行い、清掃は年1回以上行う。また、震度4以上の地震、断水、減水、濁水、その他異常があった場合は、その都度水槽、給水設備の点検を行う。 ②水槽の周囲は常に清潔にしておき、水槽を汚染させないようにする。 ③水槽の清掃後ならびに定期的(年1回以上)に水道法第4条に準じた水質調査を実施する。 ④長期間使用を停止した水槽を際資料する場合は、水を入替えてから使用する。 ⑤末端給水栓における水は遊離残留塩素0.1ppm以上を保持するようにする。 表は、錆、赤水対策の工法比較を一覧に纏めました。

現地、設備調査

調査01埋設管

調査の段階で、本管からの埋設引込状態を確認するため、掘削を行います。 給排水管の劣化は、配管の種類・配管、継手の材料・施工品質・維持管理・経年などの要因で違いが出るので、マンション毎にその劣化状況は違うことになります。 埋設管の設置、専有部床下配管などの配管施設状況をを確認し、一部配管の抜管を行い現況確認作業を行います。

調査03配管抜管状況

配管を一部抜管し、内部状態を確認します。 特に継手の状態を確認することは重要なことです。

調査02専有部床下配管状況

専有部床下配管の状態を確認して、設置状態を確認し、新設配管の経路や設置方法を計画します。

調査04PS内配管状況

【異種金属接触腐食】 異種金属接触腐食とは、材質の異なった金属が接触すると、同質の金属の接触箇所より腐食率が高まると同時に腐食速度が早く、また集中する特色を持っています。 これら原因としては、異種金属接触電池ですが、一般的に電池といえば乾電池がその代表例です、この場合は水溶液の中に鉄と銅を侵清し、その接点で電気を発生する場合を言います。鉄と銅では鉄のほうの電位が低いのでこの場合、鉄が腐食します。即ち2つの金属を取り出して、電池を形成すると、電位が低い側が腐食することになり、腐食の程度は、一般的には電位差の大きさと、両極の表面積の比率に影響されます。従って、電池の高い極の表面積が低い極の表面積に比べて大きいほど腐食が激しくなり電位差も当然大きいほど腐食が激しくなる事を言います。

調査05水道メーター廻り配管改修後

水道配管の場合、水道メーター(黄銅性)と鋼管、また」水道蛇口(銅と鋼管)バルブ(銅と鋼管)と個々に接触している場合が多いため、この部分の腐食箇所は、全体より早い速度で進行します。

給水・給湯・排水設備更新工事

工事概要

工事の仕様などを記載した改修工事計画書をもとに、居住者の方々への説明と理解を求める必要があります。

★給水管工事イメージ図

給水管工事施工箇所を説明するためのイメージ図です。

★排水管工事イメージ図

排水管工事施工箇所を説明するためのイメージ図です。

専有部工事箇所落とし図

各居宅内の床下配管を更新するため、床開口位置から復旧工事までを網羅した資料を作成します。 工事期間中は、在宅は必要となる。 また、各戸断水・排水制限期間が発生する(概ね4・5日間程度) 給水・給湯・排水管の更新工事は、共用部のみの更新では意味が有りません。専有部を含めた更新工事を行いませんと、いずれ漏水事故が発生します。そのため、共用部および専有部の配管も同時に更新することをご提案します。

新設配管種

給水管・給湯管・排水管の各管材料の説明資料ですが、既存管と新設配管の種類と接合方法などの一覧表を作成します。

【第2部】マンションの未来のために 今からやるべきこと

2-02築40年20年後5倍

国土交通省による平成30年度マンション総合調査結果について、 現在【国民の約1割】がマンションに居住している。(644.1万戸マンションストック総戸数)、(1,501万人マンション居住)。 その中で築年数が40年超のマンションストック数は1割の72.9万戸です。この【築後40年超のマンションが20年後には約5倍の351.9万戸】になる。

2-03高経年70歳以上

また、高経年マンションの特徴として【70歳以上が47.2%】と高齢化が進んでおります。 高齢化以外で【賃貸化31.6%】【空室化4.4%】が高経年マンションで割合が高くなります。

2-05スラム化

高経年マンションにおける未来の課題として2つ上げられます。 【2つの老い】日本の人口の減少と高齢化が進み、人と建物がますます深刻な状況になる。それらが原因要素として起こり得ることは、①相続問題(相続放棄)、②空室問題、③管理費等滞納問題、④役員のなり手不足、⑤管理機能不全、これらを放置するとマンションはスラム化してしまいます。

2-06スラム化対策

スラム化させないために①~⑤の項目を考え、行動に移しましょう。

2-07人の終活

【人の終活】日本人の平気寿命は(男性81歳、女性が87歳)です。今は大丈夫と思っていても、誰にも何れ寿命が訪れます。事前対策のひとつとして『相続を争族』にさせない、生前にしっかり検討し対策しておくことが必要です。

2-08建物の終活

【建物の終活】現在100年マンションへの取組が検討されておりますが、財務省令による減価償却「耐用年数」は47年です。メンテナンスを定期的に行い建物を保護することで延命は可能ですが、経済的劣化・社会的劣化に対応するには限界がきます。

2-09長期修繕計画書は

【寿命までの長期修繕計画書をどうするか】長期修繕計画書の見直しにあたり、1過去の修繕実績(履歴)を整備し、2現在の課題を踏まえ、3未来の資金を「見える化」することが重要になります。既存マンションの長期修繕計画書は25年~30年程度が一般的ですが、40年~50年スパンで計画書を作成(想定)し、限界点が何処になるのか、判断できる資料とする。

2-10スーパー決議

【修繕・改修か建替え・敷地売却】マンションにおける合意形成は最終的に総会決議となります。その決議においても建替えや敷地売却等は5分の4と、どの制度を利用するにもハードルの高い決議要件がありますので、十分に話し合いが出来る環境。

2-11役員就任

【管理組合法人化】高齢化が進むことで役員のなり手不足が顕著になります。調査結果、理事への就任状況は87%で第3者が管理者となるケースは6.4%です。これから先割合は変動すると思われます。対策として管理組合を法人化し、メリットとして不動産の売買や登記、理事個人の負担減が考えられます。また、第3者を管理者とすることで管理組合活動が活性化します。

2-12外部役員選任では

【第3者管理者方式】外部役員を理事として選任し、活性かさえることが必要です。特に外部役員の方に期待することは、知識・ノウハウやマンション内での役員なり手不足、高齢化が大きく影響しております。また、外部役員以外の方法で、外部専門家を選任しているケースは単発のコンサルティングが全体の61%、顧問契約は20%です。様々な問題解決に専門家は必要な時代になっている。

次回

彩の国マンション管理センターでは、【終活アドバイザー】として管理組合に寄り添いお手伝いさせて頂きます。 また、お困りごやご相談などございましたら、無料出張相談会や勉強会など対応いたしますので、お気軽にお問合せ下さい。

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